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連載 桑高百周年シリーズ 郷土史家 西羽晃(著)

桑高百周年シリーズ9
三重県立桑名中学校

大正12年(1923)4月、(桑名町立)三重県桑名中学校が開校しましたが、とりあえず仮校舎での出発でした。入学者は100名で、親の職業は公務自由業が22名、商業が22名、農業が21名、工業が15名などとなっています。

尾野山(現桑名高校の場所)丘陵地の斜面の高い方を崩して、低い方を埋め立てて、新らしい校地が造成されました。大正12年5月1日に地鎮祭が行われました。14年4月には運動場と一部の校舎が完成し、仮校舎から移転をしました。付近は畑であり、その中に忽然として近代的な洋風の建物が生まれ、元気のよい男の子たちが通うようになりました。15年4月から県立に移管され、三重県立桑名中学校となりました。定員も1学年150名となりました。そのころに入学した人の話しでは埋め立てばかりの運動場は山土なので、靴に泥がついて困った。雨が降ると石ころが出てきて、毎日のように石拾いの作業があったので、「石取り学校」などと称したそうです。

大正15年5月、予定された校舎などが完成し、昭和2年(1927)4月には5年生までの全校生が揃いました。大正15年に結成されていた硬式野球部は昭和2年の7月、初めて大会に出場しましたが、1回戦で四日市商業に11−0で惨敗しました。ちなみに夏の大会での初勝利は、5年7月26日の1回戦で上野中学に5−4で辛勝しました。同月29日の2回戦では宇治山田商業に12−0で大敗です。

昭和3年3月3日に第1回卒業式が挙行されました。入学者は100名だったのに卒業者は69名でした。うち4名が5年間無欠席で表彰されました。

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